ファーストクラスの旅の最初にご紹介する場所として、これ以上ふさわしい所はないと断言できる
ところをご紹介いたします。それは第13代目ブリサック侯爵夫妻が今も住んでいらっしゃる
ブリサック城での滞在です。私がここへ初めて泊めて頂いたのは2010年です。以来フランスを
訪れる度にお世話になっています。今回の旅で4回目の滞在となります。
2016年5月9日CDG空港で車を借りて一路ブリサック城を目指しました。これまではフランスに
着いて4日目以降にブリサック城へ行くべく予定を組んでいましたが、何と言っても足の親指を
骨折していたので短い期間でも極上の旅にしようと思っていました。ですので今までとは違うルートで向かうことになったのですが、パリ近郊は大変混雑していて、なかなか郊外へ抜けることができませんでしたが、無事到着しました。
このお城はフランスのロワール地方にありミシェラングリーンガイドでも紹介されているとても
由緒ある名城です。ここに泊まることができるのです。
初めて訪れたときから、ブリサック侯爵夫妻はじめスタッフの方から大変暖かく迎えていただき大変感激いたしました。こんな素晴らしいお城に普通に住んでいらっしゃるなんて浮世離れしすぎていると思いませんか?
2011年以来泊めて頂いている”ルイ13世の間”です。
2010年当時ブリサック城はあまり一般の観光に力を注いでいる様子ではありませんでした。
というのもガイド付きツアーは一週間の内何曜日かの午前中に一日だけと別の曜日の午後に
一日だけと、延べにするとたったの週に一日だけということになります。私が初めて案内して
戴いた日はフランスのテレビ局の討論会の場としてお城の中のオペラ劇場が使われて
いました。その次の日もコンベンションがあるということでしたので、どちらかといえば、宿泊は
ついでのように感じました。
ところが、翌年2011年には週の内6日が終日ガイド付きツアーが英語・フランス語で交互に
行われていて驚きました。フランス貴族は代々受け継いできたその立派なお城を自力で守っていかなければなりません。何かの本で読んだ記憶では、そういった素晴らしいお城を観光客に開放することで税金が優遇されると書いてあったような気がします。最近のダウントン・アビーでも
入場料を取ってお屋敷見物させる試みをするシーンが放送されていましたのでご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんね。実際ご侯爵夫人もお城を維持していくことの大変さについて
お話してくださいました。
(ルイ13世は17世紀のフランス国王です。フランス国王と同じ部屋でリンセス気分?)
現在ブリサック城の観光のハイライトである”ルイ13世の間”は基本的に泊まることが難しいようです。ブリサック侯爵が特別に用意してくださったので当日観光に来られた方には申し訳なく
思いました。この部屋にはフランス国王ルイ13世が宿泊されたことが名前の以来です。以前は
特別でなくても泊まれたようです。でも他に2部屋当時のままの部屋があります。今回
ブリサック侯爵夫人が新しく作った宿泊用のお部屋を見せてくださいました。3部屋用意された
お部屋は明るくてとても気持ちのよいお部屋で、ご夫妻自身の好みが反映されているように感じました。ロマンチックで可愛らしいイメージで一年中過ごせそうです。
私の泊めていただいたお部屋は本当に昔のままのお部屋ですが、お湯も出ますし、猫足の
バスタブが別室にぽつんとあります。さすがルイ13世が泊まった部屋だけあってとんでもなく
広いお部屋です。机の引き出しに『お手を触れないでください』の札が隠してあったので、
そんなに大切なお部屋を自由に使わせていただいてとても感謝しています。
私が2010年に泊めて頂いたお部屋も、本当に素晴らしいお部屋で天蓋付きの重厚なベッドと図書室のような書斎が続き部屋にあり、いかにも貴族的でした。もし、”ルイ13世の間”に泊めていただけなくても私自身が滞在したいと思えるお部屋があるのでやはりここはお勧めです。
内装がロイヤルブルー(イギリスのロイヤルブルーではなくフランスのロイヤルブルーです。)の
お部屋にもとても興味があるのです。”ルイ13世の間”以外のお部屋にはポットとコーヒー・紅茶
が用意されていました。アメニティーもありましたのでおもてなしのためのお部屋として万全の
体制が整えられています。
次回もッブリサック城についてさらにご紹介します。